花粉予報と再飛散

 

先日、僕の専門ではありませんが 

気象関係の観測や、大気物質循環モデルの研究会合に顔を出してきました。

そこでは、福島原発事故によって大気中に放出された放射性物質が

どのように大気中を移動したか、どこに沈着したか、そしてどれくらい

再飛散、再拡散したかということが議論されていました。

 

再飛散というのは

一度地面に落ちたら それで終わりではなくて、また舞い上がったりするわけです。

そしてそれは、花粉や黄砂や PM2.5 など様々な大気中由来の粒子に共通する挙動なわけです。

 

いまの季節、天気予報と共に、毎日の花粉の飛散量が予報されています。

花粉症に悩まされている同僚の方が、「予報で花粉が少なくてもアテにならない」

と言っていましたが、きっとそれは再飛散の分が考慮されていないことも

理由の1つであろうと思うのです。

花粉予報は、飛散量、つまりスギの木が多い山間部の地域から花粉が放出される量が

主に扱われていて、きっと再飛散の分は考慮されていないのだと思います。

しかも、土の地面が多い地域よりも、コンクリートの地面が多い都市部の方が

再飛散は起こりやすい はずなので、余計に「花粉飛散量 少」の予報がアテにならない

ということだと思います。

こういったこともとても興味深いです。